環境・社会・経済の安定化 blog

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Archive [2011年04月 ] 記事一覧

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調達安定の手法 -はじめに-

東日本大震災の影響により、生産計画立案に関して早急に見直しを迫られている経営体も多いことと思います。需要を満たし、利益を生み出し続け、社会への負荷を少なくする、そういった手法を目指して本blogで記してきたことを「調達安定の手法」と題し、これまで紹介した内容と重複したりまた新たなことがらを加えたりなどして、調達量や生産量を安定化させる立案手法について、この機会にまとめたいと考えました。ご参考になるよう...

調達安定の手法 1 -フローとストック、サプライチェーン-

調達安定に関することがらは、単純にフロー(流れ)とストック(在庫)の2つに集約されます。フローには、調達、生産、販売と、それぞれに関するさらに細かい流れが伴うことでしょう。ストックには、材料(原材料や部品)、仕掛品、製品と、それぞれに関するさらに細かい在庫が伴うことでしょう。生産システムが複数の工場にまたがっている、または1工場であってもフロー(工程)が多数あるような場合、サプライチェーンとしてみることが...

調達安定の手法 2 -調達安定の効果-

調達安定の効果としては、以下が考えられます。利益を生み出しやすくなる(本blogで検討中の利益継続戦略や利益実行可能確率)調達量を安定化させていることから調達先との長期的な取引を行いやすくなる調達量の安定化とともに生産量の安定化を行うことで、他の手法と同様ないしはそれ以上の販売量を持続しながら少ない経営資源によって生産活動を行えるなおこのことは、経営体にコスト削減をもたらすことにくわえ、生産システムやサ...

調達安定の手法 3 -在庫目標(ターゲットストック)と安全在庫量-

ある程度のストックを用意しておかなければそれ以降の工程や販売に支障をきたします。そのようなことを考慮し、それぞれのストックに対する目標となる量を在庫目標(ターゲットストック)といいます。どのような位置にどれほどターゲットストックを設定するかはストックの位置や生産や販売の状況によって変わります。需要予測、出荷見込みや平均需要などの各工程のフローと同程度の量に対して安全在庫量という余裕を加えることでター...

調達安定の手法 4 -ターゲットストックの2ポイント-

調達安定に適するターゲットストックには2つのポイントがあります。まず1点目は、ターゲットストックの扱い方です。ストックをターゲットストックまで満たすことは目的にかないますがストックをターゲットストックにぴったりと合わせる必要はありません。ストックがターゲットストックを超えてかまわないのです。そして2点目は、最も川下の安全在庫量に対して川上側のどの位置のストックであっても安全在庫量をすべて半分にセッ...

調達安定の手法 5 -安全在庫量とブルウィップ効果-

サプライチェーン上のブルウィップ効果という需要変動増幅現象において、調達安定の世界で推奨する安全在庫量はブルウィップ効果の結果として生ずる川上側の過剰在庫を低減させることでしょう。またブルウィップ効果への対策として「情報共有」が挙げられています。共有する情報には、ストックと販売状況に限定することなく、安全在庫量をいかほど設定しているかも重要であるといえるでしょう。なお安全在庫量の設定が需要変動増幅...

調達安定の手法 6 -ターゲットストックの範囲-

工程前後や出荷に備えた製品など、ストックにはさまざまな位置があるでしょう。ここでは、どのような範囲に対しターゲットストックを定めるかを検討します。調達安定では、大きく2つのターゲットストックを用います。材料についてのストックに関するターゲットストックと生産開始後の仕掛品から出荷可能なモノを含めた製品についてのストックに関するターゲットストックです。材料のストックは、手元のストックがターゲットストッ...

調達安定の手法 7 -製品過剰在庫 1-

ターゲットストックに過不足なくストックを用意しようとするとブルウィップ効果を生じやすくなり調達安定を妨げかねません。ですから調達安定ではストックはターゲットストックを超えてかまわないとしています。いっぽう、出荷状況に対してあまりにも多くのストックをかかえてしまうと資金ショートのリスクが高まります。調達安定の前提で、出荷や販売の時期に合わせて生産量を変動させるにしろ、生産量も安定化させるにしろ、過剰...

調達安定の手法 8 -製品過剰在庫 2-

仕掛品を含めた製品のストックがターゲットストックを上回っている前提で過剰在庫への対応を検討します。下回っているのならば過剰在庫ではなく在庫不足であり、補充のために生産量を多くする必要があります。ターゲットストックは量に関する情報で、ブルウィップ効果を起きにくくすることをねらい、ストックが上回ってもよしとしています。ですから、過剰在庫を判断するには在庫量を指標に使わないほうがブルウィップ効果につなが...

調達安定の手法 9 -製品過剰在庫 3-

在庫不足に対してターゲットストックを用い過剰在庫に対して量以外の情報資源をモノサシに用いれば製品在庫の過不足をとらえたうえで生産計画を立案できます。過剰在庫の指標に、生産や販売の状況を反映できる情報資源を用いることでより多くの視点に基づいた計画立案をなし得ると考え、応用できそうな情報資源を列記し簡単に検討してみます。・在庫期間情報→ 出荷可能なストックが、生産システムに何単位期間とどまり続けているか...

調達安定の手法 10 -2つのフロー-

ターゲットストックは材料と製品(仕掛品を含む)の大きく2つのストックを対象としていました。ですからフローはそれら2つへの投入にあたる、材料の調達と製品の生産開始に関して立案すれば在庫不足や製品の過剰在庫に関してコントロールできることになります。材料の調達はオーダーから入荷までのタイムラグがありますしさらに何単位期間か先の入荷に対してオーダー済のこともあるでしょう。本報ではそういった先の入荷に対する材...

調達安定の手法 11 -生産計画 1:AT法-

本blogでAT法として紹介したものを簡単に記します。生産量を過去1年程度の単位期間あたりの平均需要量の95%にします。仕掛品を含めた製品のストックがターゲットストックを下回るまで、若干少なめの生産を行いあらかじめ過剰在庫をさけることができます。調達量は、オーダーから入荷後のストックを含めたターゲットストックを過不足なく満たすように計算します。歩留りを考慮した平均需要量の95%のストックが単位期間ごとに生産...

調達安定の手法 12 -生産計画 2:DBR (1970年代~)-

エリヤフ・ゴールドラット博士の提案した制約条件の理論(TOC)のドラム・バッファー・ロープ(DBR)というスケジューリング手法は、生産システム内の制約となる工程の生産速度(ドラム)を材料投入量に採用すべく伝達すること(ロープ)で過剰在庫を避けるものです。このとき、制約となる工程直前に材料不足によるさらなる生産速度低下を防ぐべく材料の在庫(保護バッファー)を切らさないようにし、需要変動に対応するため出荷可能な製品も...

調達安定の手法 13 -生産計画 3:S-DBR、調達安定と受注生産-

TOCではDBRのあと、S-DBRとして市場に制約を認識した際のスケジューリング手法が提案されています。S-DBRは、受注生産のみを対象とし、納期に間に合うように材料を投入する手法のようです。調達安定は主に見込生産を対象にしていますが、調達量を安定化させたうえで、生産量すなわちTOCでいうところの材料投入量をS-DBRでまかなうことも考えられます。生産期間の短い製品には調達安定とS-DBRのコンビネーションは適するかもしれま...

調達安定の手法 14 -生産計画 4:調達安定(ターゲットストック)とTOC-

調達安定はDBR状態を模します。2つのターゲットストックをTOCになぞらえて眺めますと、材料のターゲットストックはDBRの保護バッファーのようにみることができ、材料不足による生産速度低下を防ぐ役割を持っているといえます。またS-DBRでは生産工程全体を出荷バッファーとみなすようです。調達安定の製品のターゲットストックとS-DBRの出荷バッファーは対象が同一とわかります。このように調達安定は、TOCの保護バッファー(DBR)...

調達安定の手法 15 -生産計画 5:DBRR-

DBRのRは材料投入、すなわち生産を開始する位置への速度の伝達を担っていました。調達安定では材料投入からさらに川上側、すなわち材料調達のオーダーにもR(ロープ)を必要とします。2本ロープがあるのでDBRRと名付け、いくつか手法を考案したので紹介させていただきます。DBRRは、生産量を単位期間あたりの平均需要量にセットする単純な手法です。調達量は、歩留りを考慮した平均需要量に、ROI+100% という会計情報を乗じます。RO...

調達安定の手法 16 -生産計画 6:S-DBRR-

DBRRでは会計情報を使いました。生産計画立案の際に会計情報を使えない場合のために、Simplified DBRR(S-DBRR)を開発しました。ここでは、エシェロン在庫という、ある位置から川下側すべてのストックの合計量をみる考え方を利用します。前報の例でフローとストックの所要期間と記しました。ここでもその例と期間を使います。生産量を決めてからの所要期間は3週間です。後出しジャンケンですみませんがこのうち1週間は生産期間、...

調達安定の手法 17 -生産計画 7:M-DBRR-

Modified DBRR(M-DBRR)は、調達量をDBRRで、生産量をS-DBRRでもとめる単純な手法です。調達に会計情報を生かし、エシェロン在庫比を通じて生産量に直近の需要情報を生かすことがねらいです。DBRR S-DBRR M-DBRR を同じ条件でシミュレーションし検討したところ、会計(ROI)的にはDBRRが最も優れていました。つぎに会計的によかったM-DBRRは調達量の安定度が最も優れていました。S-DBRRはどちらも一番悪い結果となりました。...

調達安定の手法 18 -生産計画 8:I-DBRR-

当初、Initial DBRR(I-DBRR)は調達安定の導入用に考案しました。特徴やねらいは、計画立案のための情報収集などにあまり時間をかけずに簡単に生産計画を立案するためです。短期の需要情報、それこそ1週間程度の需要情報を用いて日単位などの計画立案を行うことを想定しています。生産や輸送を含めた多くの時間を要するサプライチェーンでも簡単にこの手法を適用できそうです。生産量は単純に以下の式でもとまります。出荷在庫速度...

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